THE UROTSUKI 第1章
あらすじ
この世は人間界、魔界、獣人界という三つの世界で作られている。その三界を、数千年に一度、「超神」と呼ばれる神の中の神が現れて、一つにするという。死刑執行を明日に控えた獣人界のお尋ね者、天邪鬼は、突然、獣王の御前に連行された。死刑を免れる代わりに、超神伝説の真偽を確かめるべく、数千年前に闇の彼方へと封印された魔界へ行け、というのだった。魔界に向かった天邪鬼であったが、壮絶な超次元移動の先に彼を待っていたのは、三界一の美女と言われる魔界の女王、幻妖妃であった。幻妖妃の凄まじいまでの色気に惑わされ、天邪鬼は、彼女とのこの世のものでないほど快楽を味わうことになる。だが、二人の快楽が頂点に達した時、魔界に異変が起こった。超神によって封印されていた魔界が解放され、妖鬼たちが人間界へと降り注いでしまったのだ。今度は、魔界解放の責任をとって人間界に行かされる天邪鬼。その目的は人間界での妖鬼退治と、超神を探すことだった。天邪鬼が人間界に降りて数千年が過ぎ去ったが、超神復活の兆しはなかった。天邪鬼は、天野と名を変え、人気の「天タコ」というたこ焼き屋を経営し、金儲けに奔走していた。そんな彼の前に、凄まじいパワーを持つ人間が現れた。全国学生拳闘選手権の優勝候補、名神学園の尾崎則一であった。だが、その名神学園に、幻妖妃が率いる魔界軍団の魔の手が伸びつつあった…。名神学園を舞台に超神をめぐる魔界と獣人界の壮絶な戦いが、今、始まろうとしていた。
総評
魔界と獣人界をまたぐ伝奇ファンタジーとして、三界が一つに交わる超神伝説を軸に据えたシリーズ第1章です。ジャケットには原作として前田俊夫の名が置かれ、うろつき童子の系譜に連なる一本であることが明示されています。
絵は2000年代前半のセル調で、輪郭線が太く、影の境目をぼかさずに落とすのが持ち味です。背景は群青と黒紫を基調に、枯れ枝のような黒い大樹と朱色の蔓が画面を横切ります。獣人の顔は眉間と頬に濃い影を重ねて彫りを深くし、青い髪のヒロインの肌だけを明るく抜くことで、暗い画面でも視線が一点に集まる配色です。
学園の廊下から異界へ落ちる導入、章立ての構成、手描き時代の作画の厚みが見どころです。気になった方は、まずサンプルで確かめてみてください。












































