総評
和風の情念劇を月と花の意匠でまとめたシリーズ第二作です。パッケージは満月を背に、コスモスと桔梗が画面いっぱいに咲き、深緑の髪の女性が花に埋もれるように置かれます。題名がそのまま絵の設計図になっている一枚です。
作画はセル期の終盤らしい落ち着いた質感で、夜の紺、月光の白、花の紅紫という三色で画面を締めています。人物の輪郭線は細く、頬と首筋のハイライトだけが濡れたように光ります。霧のかかった屋内カットでは背景を大きくぼかし、視線と口元の緊張だけを残す作りです。
かざはな荘という一つの建物に人が集まる構成で、シリーズを追う人にも、ここから入る人にも入口が用意されています。原作はSPEED。サンプルで配色と表情の作り込みを確かめてみてください。
















































