総評
北欧神話の戦乙女を題材にしたファンタジー作品の上巻です。天空を駆けるワルキューレたちと死者の国という舞台設定で、10人姉妹という大所帯を、髪色と甲冑の意匠だけで描き分ける作りになっています。
絵は手描きらしい柔らかさで、輪郭は細め、肌は淡いピンク寄りの中間色でまとめられています。赤・青紫・橙・桃と原色に近い髪色を並べ、緑と白銀の甲冑で全体の色を締める配色です。羽根飾りの兜や肩当ての金具など装備の描き込みが多く、外れかけた甲冑と素肌の対比がそのまま画の見どころになっています。
上下巻に分かれた構成の前半で、末妹グリムゲルデの失踪が物語の起点に置かれます。神話世界の意匠がどれだけ画面に残っているか、サンプルで確かめてみてください。


































